pieces/渡り鳥のソムニウム

引用元:whirlpool

評価: B
やさしい世界

■作品の基本情報 (敬称略)
発売:2019年3月29日
メーカー:whirlpool
シナリオ:近江谷宥、和泉万夜
原画:水鏡まみず

■キャスト(敬称略)
君原 結愛・・・・・・夏和小
小鳥遊 紬・・・・・・鈴谷まや
藍野 深織・・・・・・そよかぜみらい
美城 ありす・・・・・鹿野まなか

最近、ドスケベな学園だったり並行世界のドスケベな学園だったり忍者がいる騎士学園だったりと、学園もののはずなのに普通を通り超してもはや異世界、その中でもちょっとどうかしている人しかいないような世界に触れていた影響か、心が妙に疲れていました。
そんな荒んだ心を癒してくれたのはやっぱり学園ものなんだけど、どこか優しい時間が流れている「pieces/渡り鳥のソムニウム」。

キャラクターが可愛い、原画家が1名、おっぱいはでかい。基本的にはシナリオを重視している私ですが、妙にこのキャラクター達に惹かれ、気づけば前情報はほとんどなしに「pieces/渡り鳥&揺り籠セットパック」をポチってました。
はい。何の情報もなしにセットパックです。
過去何度となく同じ所業を繰り返しては地雷を踏みぬいてきた私ですが、どうやら今回はそんな悲しい思いをしなくてよい、どころではなく、前情報がない分より幸せな気持ちを味わえた気がします。
キャラクターが可愛くシナリオもまとまっている、さらには全体を通して細かいところにも手が尽くされており、非常に丁寧に作られていると思います。
作品の公式HPをみればわかりますが、なくてもいいんだけどあると嬉しいちょっとしたギミックだったり、作品中のコンフィグでボイスのテスト再生で専用セリフが流れていたり、随所でこだわりが感じられる作品となっております。

ストレスが溜まっている、どたばたコメディーは食傷気味、癒しが欲しい、そんなあなたにおすすめです。

■シナリオ
ライターは2名ということですが、ルート毎でキャラクターに違和感があるといったようなことはありませんでした。各ヒロイン毎のルートがあって最後にtrue ルートが解放される形式ですが、物語としてのヒロイン(trueルートのヒロイン)は結愛になります。
他ヒロインルートでも共通部分でも、ちらほら物語世界の謎に関わるヒントのようなものが語られますが、頭の片隅に置いておくくらいでよく、基本的には各ヒロイン毎の問題に向き合うような形です。
特に謎を隠すような作りでもないので、すぐに物語世界の肝になる部分は想像つくと思いますが、そんなこと気にしてないでヒロインの可愛さと向き合うのが正しい楽しみかたじゃないかなぁと。
それぞれのルートで話はまとまりよく語られ、全体的にやさしい世界の中で紡がれる物語なので不快感を伴う理不尽な出来事とは無縁です。
ただし、何度も言っている通りやさしい世界の物語、かつ狭い世界の中での話に終始するのでド派手な展開・ドタバタ展開を期待している人には合わない部分があると思います。
結末もある程度予定調和なところがありますが、それまでの関係性が丁寧に描かれているのでじんわり心に響きます。やっぱりハッピーエンドが一番ですよ。

■CG
とにかく綺麗です。シナリオも悪くないんですけど、作品のクオリティを高めるのに一役も二役も買ってます。原画家さんが1名ということもあってか、場面ごとのブレがあったり複数人が登場する部分で違和感あったりということもなく、最初から最後まで安心して見ていられます。もちろんえっちぃシーンでも。
胸がデカイ。エロい。下着については妙にエロく感じる部分とそうでない部分があったんですが、これはシチュエーションについての個人的な嗜好のせいかなぁ。
胸についてはもう一つ、大事なことを言っておきます。

乳首がエロい!!

乳のボリュームに比して、やや大き目なお乳首様なんですが、塗りもよい仕事していてなんともエロい。あの艶、肉厚な乳輪からのボリューミーな頂き。
これだよ!!俺が求めていた乳は!!!
だというのに、、、なんでお前は股に飛びつくんだよ!!そこじゃねーだろ!!(後述)
もしも願いが叶うなら、一人くらいは陥没してて欲しい人生だった。。。

■キャラクター
見ての通りどのヒロインも可愛いんですよ。見た目だけじゃなく、それぞれいい感じに個性が出ていて嫌いなキャラクターは一人もいません。最萌えキャラが誰かって言われると、これはかなり迷いますね。難しいところですけど、結愛と紬が少しリードしますかね。そうなると最近推してる夏和小さんがCVってことで、最終的には結愛になるかなぁ。まぁでも本作は全ヒロインいいです。みんな違ってみんないい。
また、本作大人しい物語の為か、サブキャラクターは割と尖ってます。
親友ポジションの吉川晃司は名前からして色々大丈夫か心配になりますが、言動を見るとさらに心配になること請け合いです。ネタがわかる人は素直に受け取り、わからない人は温かい目で見守りましょう。
もう一人、にぎやかしとして綺麗どころも用意されていますが、限定的な場面、具体的には教室でしかほぼ登場しない為、吉川以上に掘り下げがないので傍から見たらやばい奴でしかありません。次作「pieces/揺り籠のカナリア」でヒロイン昇格しているので、そちらに期待しましょう。きっと素晴らしい落差による萌えが僕らを待っている。はず。あと、陥没しててくれ。
ちなみに本作フルボイスでモブにも声がついているんですが、モブも結構キャラ立ってるのでその辺りも楽しめます。

■エロス
CGが綺麗なこともあってか、見た目かなりエロくなってます。各キャラシーン数5つもありますし、エロにも力入れてるのは間違いない。
た・だ、みんなあんなに綺麗で大きい素晴らしいおっぱいしているのに、おっぱい攻めが弱すぎません?あの凶悪なサイズの深織先輩との初エッチシーンで、何を置いてもおっぱいに行くべき場面で、前戯もなしにスカートに頭を突っ込んでお股に特攻した主人公には驚愕するとともに落胆しましたね。いきなりすぎるだろ!
しかもそんなこと仕出かしておきながら、こういうのは段取りがある的な発言かましてるお前はいったいどこの世界の出身だよ、マニアックすぎぃぃ。
このライター嫌いじゃないと思ったけど、エロに関しては全く話し合わんだろうな。

■ボリューム
共通7~8時間前後、各ルート2.5~3.5時間前後、trueも同じくらいですかね。
ヒロイン毎のルートはゆっくりした話ですが長い短いって印象はなく、トータル時間的には可もなく不可もなくといった印象でしょうか。
共通は思ったより長くかかってたようですが、それを感じさせなかったです。

■クオリティ
最初の方で触れてますが、細かいところもよく作られてます。バックログからのシーンジャンプは当然として、画面のエフェクトもかなりあったり、セリフ途中の表情変化も標準完備されてたり、欲しいものは全部あるという感じですが、コンフィグが特に充実していますね。
アクション毎のシステムボイスOF/OFF、ウィンドウへ表示する機能のON/OFF、キャラボイスのテスト再生専用セリフ、個人的にはこれは他のメーカーでも是非取り入れてほしいと思ったのが、ボイス登録機能。バックログからのボイス再生は今や当たり前ですが、さらにそのボイスを登録しておいてボイス鑑賞画面で再生できるという機能。
本作では特別刺さって何度も聞きたいセリフや演技、みたいなのはたまたまなかったんですが、結構な頻度でそういったシーンはあるので、すべての作品に導入してほしいです。
他のところに目を向けると、キャラクターの立ち絵も豊富ですね。使われるシーンが少ないであろうパジャマの立ち絵なんてものまであって、物語への没入感を高めてくれてます。

総括すると、美麗なCGとまとまったシナリオで細かいところまでこだわって作られた優秀作、で間違いないでしょう。

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