Secret Agent~騎士学園の忍びなるもの~

引用元:ensemble

評価: C
カレーだと思ったら味のない肉じゃがだった

■作品の基本情報 (敬称略)
発売:2020年5月29日
メーカー:ensemble
シナリオ:ギハラ、中島大河、桃ノ雑派、甲二
原画:武藤此史、オダワラハコネ、綾瀬はづき、淡夢

■キャスト(敬称略)
カノン メイフィールド・・月野きいろ
白鐘 神楽・・・・・・・・風音
蓮城寺 舞・・・・・・・・遠野そよぎ
雨ノ森 ゆい・・・・・・・くすはらゆい
モモカ ・・・・・・・・・歩サラ
雨ノ森 りせ・・・・・・・和央きりか
扇 このは・・・・・・・・水野七海

「お嬢様はご機嫌ナナメ」以来、個人的に大分距離を置いていたensembleの作品です。
というのも、私の偏った印象ではこちらのメーカー様の作品は基本的に「女装」して女学園に「潜入」というイメージしかなく ( お嬢様はご機嫌ナナメは違いましたが ) 、女装ものには基本的に興味を惹かれない私としてはスルーしていたわけです。
ところが今回は「女装」ものではなく、「忍者」として騎士学園に「潜入」ということだったのでわずかに残る厨二心をくすぐられ、また最近注目の「月野きいろ」様ヒロインとあらば買うしかないなと、体験版もプレイせずに購入したわけです、はい。
私はどちらかというと好きな作品は一度の機会で長く楽しみたいので、よっぽど前評判が悪くなければ体験版はやりません。
ですので、体験版がどこまでなのかわかりませんが、この作品に関して体験版で自分好みかどうかの判断ができるかというと難しそうな気がします。

評価に記載の通り、結論を言えば私が期待したものは出てこなかったうえに、楽しむポイントもいまいちわかりませんでした。少なくともシナリオを読み物として期待する人向きではないでしょう。

ネタバレして困るような内容でもない気がするので淡々と感想書いていきます。
念の為、前情報を知りたくない人は回れ右してページを閉じてくださいますようお願いします。

■シナリオ
複数ライターで、しかも4人もいらっしゃる時点でこうなることは予想の内ですが、想像以上にルート毎の格差はあります。
その辺りの感想は後述しますが、まず全体を通して言えることは、忍び (エージェント)という部分に期待して主人公が活躍・暗躍するようなものを想像すると、相当がっかりすることになるでしょう。ただの肩書きくらいに思っていた方がいいです。
また、タイトルに騎士学園とついているのでいないとは思いますが、現代より科学が進んでいるであろう日本の学園に見える環境で、騎士とか何言っているの?とか思っちゃう人にもお勧めできません。ここはそういう世界です。
各ヒロイン4人中3人のルートでこの騎士及び騎士団がメインの話に絡んできますので、これを許容できないと詰みます。
ちなみにそこで主人公が何をしているかというと、だいたいヒロインのサポートという名目で近くをちょろちょろしていますが、大丈夫です。別に記憶に残る何かをしているわけではないので、気になったらシーン回想を見ればそこに主人公の活躍の9割があります。
一応話の流れを簡単に書くと、※ネタバレ注意

1.世間を騒がせる「蝙蝠事件」の手がかりを掴むために騎士学園に潜入
2.共通ルートで手がかりを調べてる風なことを2つ、3つ実行
3.各ヒロインルートで蝙蝠が裏にいそうな「学園内の問題」が勃発。主にヒロインが活躍
4.2.で取ってたデータをよくよく見たら真犯人発覚して、犯人はお前だうるせー逃げるぜ決闘だやばいやられそう俺にはヒロインの声が聞こえるからの逆転完 (この間30分)

って感じで各ヒロインのルートは丸々なくても物語的には困らないというか。。 ( 犯人を示唆する描写がないこともないですが、正直興味持てません。)

とはいえ、もはやヒロインとのイチャイチャしか楽しみが見いだせないので、その辺り含めてルート毎の感想をば。

■カノンルート
シナリオ的には4ヒロイン中最も目が滑っていく。騎士団 VS 反騎士団の話ですけど、状況説明だけで話が進んでいってクリックしてたら解決してた。
騎士団呼称でも辛いのに反騎士団勢力が「革命軍」とか勘弁してください。
目が上滑りしていく争いが終わったと思ったら、カノンのお父さん来日して誘拐騒ぎでわちゃわちゃするけど、共通ルートでやんちゃして捕まえられたアルフレッドがいつのまにか忍者チームに組み込まれてても誰もつっこまない。
もはや、カノンというキャラクターを愛でるしかないしCGすごくいいんだけど、エッチシーンのテキストに「あんあん」はやめろ。( 演技に救われてるけど、字面で笑う)

■神楽ルート
作中最強の萌力発揮。それ以外は特に印象に残ってないから可もなく不可もなくなんでしょう。きっと。

■舞ルート
おっぱいがでかい。それ以外に何か必要ですか?
弟が彼氏の隠語とかいう某業界のネタは本作一番の笑いどころ。
潜入するのにデバイスの有無確認して身内に裏かかれたのに、数分後に敵対勢力に同じ要因でハメられるとか忍者って馬鹿なの?

■ゆいルート
唐突に迅が難聴系なろう主人公 (ソフト) のような立ち回りとセリフ回ししだしたけど大丈夫?甘いものが好きな主人公の設定どこいった。

■CG
本作随一の賞賛ポイント。個人的大好きシーンの行為後の裸ピロートークCGもあって満足です。全体的にそうですが、特にカノンの下着がエロく描かれていて大変素晴らしい。

■キャラクター
えーと、ヒロインズが可愛いことしか印象に残ってないな。まだ初回プレイ後2時間しか経ってないのに。
登場女性キャラクターは9割胸部がふくよかで立ち絵からボリュームがにじみ出ていますし、カノンの忍者装束はなんとも言えぬエロスが漂ってましたね。
うん、それくらい。
モブはかなりおざなりかな。そもそもフルボイスじゃないからボイスついてないし、騎士団連中なんか、騎士A ~ G、H くらいまでいたような気がするけど、おにぎり( F )しか覚えてないわ。

■エロス
前述の通り、ここしか楽しむポイントないしCGはかなりいい出来だったように思います。個人的に一番好きだったのはカノンかなぁ。あのテキストをよくあそこまで頑張れたと、素直に射〇です。
ルート終了後にエクストラで追加シーンがそれぞれにあったけど、どうしてゆいはりせとの3Pじゃないんだ!! ( 血涙 )

■ボリューム
共通3時間前後、各ルート2.5~3.5時間前後、真相30分くらいですかね。
まぁ正直読み物として惹かれるものじゃなかったから長いくらいに感じましたね。

■クオリティ
個人的に気になった部分をつらつらと。ensemble 作品は久しぶりなので同ブランドの作品は他もそうなのかもしれないけど、キャラクター登場時にCVまで表示するのはどうなんだろ。物語に没入したい人にはいらない情報だと思います。( 個人の感想です )他でも確認できるので、あえて本編でやらんでも。
公式HPでも公開されている「AIさんに聞いてみよう」が共通ルートのエピソード間に挟まってくるけど、非常にテンポを悪くしてくる。緊迫している場面での場面転換で挟まってきた時にはイラッときます。
前述の通りフルボイスではないので結構な数が出てくるモブは音声なしです。モブ同士で会話している場面では誰が誰かわからないから、やっぱり声はあって欲しいなぁ。
AR での空中の情報表示など、画面効果はそれなりに力入れているようですけど、ボイス途中の表情変化はない。
欲しいものがなくていらないものはあるというかなんというか。。

キャラクターの可愛さ一点突破って感じです。

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