かけぬけ★青春スパーキング!

引用元:SAGA PLANETS

評価:C+
最近青春多いな

■作品の基本情報 (敬称略)
発売:2020年8月28日
メーカー:SAGA PLANETS
シナリオ:瀬尾順、砥石大樹、保住圭、にっし〜、モーリー
原画:: ほんたにかなえ、とらのすけ、有末つかさ、ぴこぴこぐらむ

■キャスト(敬称略)
小日向 響・・・・・・水桃もな
鹿島 理々 ・・・・・・澤田なつ
柊 栞里・・・・・・・丸葉沙綾
海堂 凪子・・・・・・明羽杏子
聖 橘花・・・・・・・左利ぴんく
遠野 律・・・・・・・上原あおい

気になる作品が多かった2020年8月の3作目「かけぬけ★青春スパーキング!」。
8月の購入作品の3分の2が「青春」をタイトルに含んでいますが、青春に飢えているわけではございません。私の肌感的にこの業界の作品の5割から6割は学園ものなので、タイトルに青春がきてもなんら珍しくはないはずです。
SAGA PLANETSの作品は前作「金色ラブリッチェ」以来で、他にもちょくちょく購入しているので、まぁ大外れはないだろうとの予想の元、本作は好きな声優さんが多かったことが購入の後押しとなりました。
本作はとにかくタイトルが目を引くことは間違いないと思います。

かけぬけ★青春スパーキング!

え?どういうこと!?

■シナリオ
作品の基本情報を見ればわかる通り本作品のライターは5人、プラススタッフロールで確認できるシナリオ協力が2人の少なくとも7人体制。対してルートが存在しているヒロイン(サブ含む) は6名。
ライターが複数いる場合のメリットは、ライター側から見れば1人当たりの文章量が少なくて済むこと、製作側から見れば並行していシナリオが進行されるのであれば開発日数を圧縮できることがあるのかなぁと思います。購入者としては1作品でありながらテイストの違うテキストに触れることができるかもしれません。
しかし、私が購入者目線で見た時、複数ライターで良かったと思ったことはほぼありません。好き嫌いはもちろんありますが、ライターの力量に差があった場合やルート毎の整合性が取れていない場合があると、すごくがっかりしてしまいます。
その意味で本作は、ルート毎の良し悪しの幅がかなりあったのではないかと思います。
その辺りを含め本作はシナリオ感想はルート毎にしたいと思います。
ネタバレを含みますので、ここは開閉式にしておきますね。

ルート毎感想 (クリックで開閉します→) ◆理々ルート
ひたすらイチャイチャして理々の可愛さを堪能するためのルート。理々がボランティアにこだわる理由や主人公・遊との出会いが語られます。う~ん、特に印象的な出来事があるわけでもないのかな。プレイから少々時間が経っていることもあってあんまり覚えてない。最後の人形劇は保育園児には難しすぎると思うんですが。。
エロ担当。

◆栞里ルート
本作おススメルート筆頭。共通でうすうすわかっていた栞里の Vtuber に絡めたお話。他ルートでの栞里を知っていると真の姿を見せる栞里が可愛すぎる。話も起承転結でまとまっていてテキストも面白いです。
実は理々以上に本作のエロスNo.1 ルートでもある。(個人の感想です。)

◆凪子ルート
本作屈指のおすすめできないルート。色々おかしいところが満載。ルート突入直後に凪子が木の上から5点着地決めた時点で不穏なものを感じ取れたあなたとは仲良くなれそうです。
遊の口調がおかしい・背景にサーフボード丸出しじゃん・どんかんを通り越してサイコパス・翌日サーフィンの撮影なのに長い階段をダッシュさせる・そもそも背景は階段じゃない・同じキッチンでつくったはずのクッキーの存在を知らないとかどうなってるの?
と気になったメモ書きを羅列してみましたが、総じて説得力がない・ただ書きたいことだけを無理矢理くっつけた張りぼてのような話。せっかく凪子は可愛いキャラクターになれるポテンシャルを持っているのに、何も生かせていないダメルート。
ルートロックがあるので全ルートプレイしたい人はここも通過する必要がありますが、正直未読スキップでいいと思います。

◆響ルート
センターヒロイン?昔の思い出を共有している幼馴染属性はやはり強力。うじうじしてくっつかない昔のラブコメのような展開を見せられると思ったら、響のキャラクターに合ったストレートな愛情表現が気持ちいいルート。ゲームタイトル回収ルートでもあります。終盤、遊が急に思いやりのない男になったようが気がするところは少しもやもや。
あと、固定観念を固定概念って書いているのは笑う所なのかマジで間違えているのかわかりません。(おそらく後者)

◆律ルート
1ルートクリア後に解放?別名遠野家のルート。遊と律の過去とか割とシリアス。

◆橘花ルート
全ルート解放後の最終ルート。SF (少し不思議) 要素ありの真ヒロインだけどルートの長さはサブ相当。泣かせにくるのがわかっていても、やっぱりこうであって欲しい。
橘花可愛いよ、橘花。FDは是非ともエピローグ後のアフターにしてもらいたいです。

■CG
おすすめは理々のキスシーンと全裸膝枕。全体的に可愛いですね。律のウェデイングドレスも良き。そして一番好きなのは橘花と遊のツーショット写真CGです。これは橘花の表情とポーズがすごくいいんですよ!物語としても盛り上がっている地点なのでこれは是非見てもらいたいです。
反面、原画家も複数体制なので主人公の顔が場面毎で違うのは好きではないです。それと気になった点でいえば、主人公の服装が場面とあってない部分が多くない?風呂上りでも道場でもいつも同じ私服ってどうなの?

■キャラクター
全員可愛い要素があるんですけど、凪子は個別ルートが完全に足を引っ張っています。
響と理々は思った通りの可愛さ、栞里はルートでの普段との落差がすごくて相当萌えます。真ヒロインポジションの橘花はルートの性質もあって幸せになってほしいヒロインNo.1 間違いなし。
シーンの上手さは橘花と栞里の2強ですかね。

フルボイスなので、遊のバイト先の店長やバイト店員にもボイスはついていて面白い会話も展開しています。
ところでなんで主人公の親友ポジションはわけありイケメンみたいなのが多いんでしょうかね?本作の親友ポジションもモテるけど女性不審みたいな属性つけられて挙動がおかしいことになっています。普通にしてちゃダメなの?
それと青春部作るにあたって、もともといたボランティア部の他の人達どこいったの?

■エロス
メインヒロインは3回+After で 1回、サブ二人は本編で3回です。栞里だけ1人エッチシーン分1回多くて本編で4回です。ついでにもう一つ、栞里だけ中外選択肢あったりエロも優遇(?) されています。シナリオでも触れた通りキャラ的なエロさもNo.1なので、本作の推しであることは間違いないでしょう。(私個人の感想です)

とはいえ、作品的にはそこまでエロスを前面に出していない為、全体とてしエロスシーンは大人しめなので期待はしすぎないように。

■ボリューム
共通4時間、各ルートが2時間30分~3時間30分といったところでしょうか?ルート的にはサブ扱いの二人は少々短めです。共通はいい感じだったんですけど、やっぱり面白くないと思ってしまったルートはダレますね。。

■クオリティ
本作はとにかく会話中のキャラクターがよく動くのがいいところです。コンフィグは一通りそろっており、音量テストも専用ボイスがあるのはニヤリとするところ。また、個人的に嬉しいボイス登録機能もついているのでお気に入りのセリフは登録して聞き返してみたりしましょう。立ち絵鑑賞画面も完備されていて不足はないといった印象です。
気になる部分はテキストとCG・背景の乖離がやはり一番大きいでしょうか?道場なのに主人公の服装が道着じゃないとか細かいですけど、違和感覚えると気になってしょうがないです。
こちらもパッケージ版購入でDMMのダウンロードコードが付属しているのは嬉しいところ。

まさしくキャラゲーの鏡だけど、ルートの出来にばらつきがあるのは勘弁な!

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