タマユラミライ

引用元:Azurite

評価: B
こんなに大切なものが私の人生にもあれば

■作品の基本情報 (敬称略)
発売:2019年5月31日
メーカー:Azurite
シナリオ:籐太、にっし~
原画:茉宮祈芹、あめとゆき

■キャスト(敬称略)
神掛由岐奈・・・・八ッ橋しなもん
水晶石みだり・・・くすはらゆい
猫天宮花子・・・・杏花
小伯白・・・・・・杏子御津
神掛蒔奈・・・・・飴川柴乃
小伯紅・・・・・・鈴谷まや
フェレス・・・・・大隈シロ

なんとなく作品名は耳にしたことがありまして、評判も良さそうだったので興味はあり機会があればと思いつつ手に入れられていなかったんですが、先日某サイトで半額セールをやっておりましたのを目にして連休を前にしてポチリました。
シナリオの籐太先生の作品は大分前のものからプレイしているのでテキスト的な心配はあまりなく、あとはお話とキャラクターがどれだけ自分の嗜好とマッチするかが気になりましたが、結論としては杞憂でした。
メインキャストを演じる声優さんも私の好きなかたばかりで、これ半額でいいの?とセールに感謝するばかりです。
この業界のお決まりの文句として、売り上げは初動が全てとはよく言われることですが、発売した後に宣伝があるわけでもないのでそれはそうだろうとは思っておりましたが、ダウンロード販売も活発になってきてこういったセールなどで発売後に目にする機会があれば半額でもありがたいのかなぁ、などとビジネス的なことにも思いを馳せたりします。
こういった場合に後から作品を知ると、発売当時の特典とか欲しくても手に入りづらくなってたりしてて、ここにもビジネスチャンスあったりしないかなとか思ったり。
大分話がそれてきましたが、ここからいつも通りに感想いきたいと思います。

■シナリオ
ーどこか異郷の香りが漂う田舎町で、ヒトならざるもの妖異とヒトと魔法使いが織りなすひと夏の物語ー
もうこれだけで絶対好きな話になりそうな感じ出ていると思ったあなた、間違っていません。ただし勘違いしてはいけないのは、どちらかというとこれらの要素を持った心の触れ合いがメインであるということです。派手なアクションや魔法バトルのようなものを期待すると少し違うと思います。
構成としては章立てになっており、共通数章の後に選択肢で各ヒロインルートに分岐、3人のヒロイン攻略後に最終ヒロインルート解放となっております。
共通では各ヒロインとの関係や、妖異との関係性、魔法使いとしての在り方などの舞台設定が話の流れの中でわかりやすく読み取れ、色々伏線が仕込まれつつ各ルートではヒロインが抱える問題に向き合うというまさに王道の展開なんですが、共通ではサブキャラクターの問題を解決しつつ話が進みます。
これによってサブキャラクターにも奥行きを持たせていて、後の話にも関わってくる場面で話に厚みがあるように感じます。
また、サブキャラクターの声優さんの演技が素晴らしくて共通の没入感がすごいです。
ここからは各ヒロインルートの感想に行くんですが、色々書きたいこともあるのでネタバレありの開閉式にしたいと思います。
尚、ここは個人的おすすめ攻略順に書いていきます。

ルート毎感想 (クリックで開閉します→) ■みだりルート
共通というか冒頭からまるだしですが、淫魔であるみだりが種族の禁忌である恋をした結果に対する答えを出すルートです。
ここも話としては王道の展開です。ルート分岐後にみだりが自分がどうすべきかのヒントとなるエピソードに「釜」の妖異の夫婦の純愛ストーリーが展開します。話としては美しい物語なんですが、記載の通り「釜」の妖異で、感動のシーンでも釜がゴロゴロ転がっていると思うとシュールです。笑
その後なんだかんだあるんですが、話しとしてはお互い思いあっていて、かつご家族も良識ある(?)方々なので変なこじれ方をせず、綺麗に終わります。
ラストシーン付近はみだりだけの特殊演出あるんですが、ここが私は大好きです。
最終的にご想像通りの結末になりはするんですが、種族違いものの命題ともいえる寿命問題を言葉に出すだけで放置したのは個人的にはちょっと残念です。

また、淫魔だけあってなのか、CVくすはらゆい様のお力もあってなのか、エロスシーンはエロいです。種族的な性質としてキスをしながらだと精気を吸えないっていうのはうまい設定だと思いました。それを使ってフィニッシュシーンがキスしながらになるのは最高に私得です。

■花子ルート
妖異に恋を教えるルートです。何度も書いている通り全体的に王道展開なので、これもよくあると言えばよくある話なのですが、それはそれとしてデレた花子は萌えます。特大に萌えます。このルートは花子の萌を堪能するルートです。
恋を知った花子はとにかくべたべたしたがるんですが、共通や他ルートのちょっと冷めた感じとのギャップも相まってとにかく萌える。そして、作中唯一のちっぱいキャラなんですが、不思議と尻がエロい。尻好き必見です。
他方、話としては王道と書いたんですが、終盤の展開がかなり雑というかこの人達何いっているのかわからないまである。
さらに嵩ましなのか痴呆なのかと疑いたくなるくらい同じやりとりを繰り返すため、イライラは頂点に。
ある妖異との対峙シーンで、花「こいつらもう許さん」睦「だめだ」といったようなやり取りを6~7回繰り返します。場面転換もない1シーンで。
ここまで来ると話の内容がどうでもよくなってくるので、適当に飛ばしたくなりますが少し我慢すれば勝手に終わるので待ちましょう。
エピローグのラスト一枚絵は素晴らしいので、それをもって終わりよければ全てよしと割り切ってください。

■由岐奈ルート
ヒロイン的には由岐奈ルートですが、物語的には由岐奈・蒔奈ルートです。二人のルーツを語りながらも睦月の人生にも触れる重要なお話になっています。
このルートに入るまでは花子が最萌えキャラでした。だが、だがしかし、デレた由岐奈もまたものすごい萌を発揮します。ギャップってしゅごい。
アレ?ルート毎の感想が萌えるかどうかばっかりしか書いてないな。。。
話ももちろん面白いんですが、印象としては由岐奈萌えになってしまうのはしょうがないか、、それだけインパクトがあったということで。
物語的に由岐奈の子供時代も回想的に出てきますが、そこでのロリ由岐奈はCV八ッ橋しなもん様の素晴らしいロリっぷりが堪能できるので必聴でございます。

■白ルート
白・睦月の思いのすべてが語られるルートです。これだけ誰かを大切に思う気持ちを持てることが羨ましいと思うと共に、自分の人生をもっと頑張って最高のエンディングを迎えてやろうという気にさせてくれる素晴らしい物語です。
ストーリーは語りません。ご自分の目で結末まで見届けてください。

■CG
各種取り揃えております。感動的なシーンやラストの一枚絵が特に好きです。個人的にどの作品にもあってほしい、キスシーンと事後の全裸ピロートークシーンが完備されているのは嬉しいところ。ただ、キスシーンはやはり難しいのか絵的にいまいちに見えてしまいます。エッチシーンの下着が全て違うのも素晴らしい。
お気に入りは花子さんが河童を踏みつけているSDです。なんでかわからないですけど、そのSDのパンチラが妙にエロい。

■キャラクター
メインからサブ、立ち絵のないモブまでとにかく全キャラがいい味出しています。
既に書いてますが、共通ルートで特に感じたのはサブキャラクターの妖異のCVみなさんが素晴らしい演技をしていて存在感がすごいんです。サブとはいえ共通ルートでは物語の中心にいるため出番が多いというのもあると思うのですが、その演技もあって感情揺さぶられるので是非注目してほしいポイントの1つだと思います。
サブキャラクターだけでなく、もちろんメインキャラもそれぞれ素晴らしいのですが、シナリオのセンテンスでちょこちょこ書いているので、それ以外の部分をば。

まずは、みだりさん。シナリオの違いがあるので一概に比較できないかもしれないですが、キャラクターとしては一番好きです。くすはらゆい様の口から紡がれる「いけない方」っていうセリフが随所で出てくるんですが、これが癖になるんです。
細かいところの演技で好きだったのは、妹にAV女優になるために頑張っていると勘違いされ、みだりさんがその応援に応えるところが、シーン的にはコミカルなはずなのにマジ泣き演技で凄いです 笑

次に花子さんと由岐奈ですが、この二人はデレた時のギャップ萌を存分に楽しみましょう。由岐奈はシナリオでも書いた通りロリ由岐奈演技必聴です。

白姉ちゃんはキャラクター造形にセリフとCV杏子御津様と相まって、ここ、も〇べのじゃないよね?って誰もが思ったでしょうけど、それは言いっこなしです。
一目でわかりますが、スク水に収まりきらないあのでかさは脅威(胸囲)です。
だというのにエッチシーンときたら、、、もっとおっぱい攻めろよ!!!(血涙)

■エロス
各キャラ5シーン+αで、しかも1シーン複数回になっており全体的にエロいんですが、特におすすめしたいのはみだりさんと白姉ちゃんです。
みだりさんはその種族的性質にあるキスをしていると精気を吸えないという設定を上手く使って、絶頂間際からキスしながら高まるのが非常にエロいです。くぐもった声の絶頂シーン最高!!
白姉ちゃんは見ての通りの最強ロリ巨乳なのでそれだけで大満足ですが、エッチぃシーンの演技も胸に来るものがあります。ただ大きい声を出すのではなく、声量は控えめに、でも感情こめてっていうのが個人的に好きな演技なので、その点でドストライクです。
ただし、前述の通り白姉ちゃんのおっぱいはもっと攻めて欲しかった。。。

■ボリューム
共通4時間、みだり・花子ルートが3時間、由岐奈・白ルートが4時間といったところです。それぞれ物語には没入できているので長いという感じはなくちょうどいいくらいだと思います。

■クオリティ
コンフィグ周りは必要なものが一通りそろっていると思います。
セリフ途中の表情差分に、セリフによっては感情エフェクトのようなものも出ています。購入時点でパッチ適用されていたので、誤字脱字や不具合のようなものも気づきませんでした。
一つどうしても気になってしまった部分ですが、睦月が大けがをしたシーンの後のCGで怪我や血の跡などがどこにもなく綺麗な服になっているのはちょっとがっかりポイントです。難しいところだとは思いますが、こういうところは大事にしてもらいたいなぁと。
とまぁこんなところで、不満らしい不満はあまりないです。
巷で聞いていた評判通りの作品なので、
ーどこか異郷の香りが漂う田舎町で、ヒトならざるもの妖異とヒトと魔法使いが織りなすひと夏の物語ー
この言葉に惹かれるものがある方にはお勧めです。

最後に、この作品はOPをいとうかなこ様とは別に、出演声優様である八ッ橋しなもん様と杏花様が歌っているバージョンがあるので、オリジナルと併せて貼っておきます。

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