我が姫君に栄冠を

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評価:B
登場人物の多さと物語の規模の大きさは秀逸

■作品の基本情報 (敬称略)
発売:2021年3月26日
メーカー:みなとそふと
シナリオ:タカヒロ
原画:wagi

■キャスト(敬称略)
ノア・グランスター・・・・夏和小
エリン・・・・・・・・・・三咲里奈
クロネ・・・・・・・・・・明羽杏子
エビータ・ベルナルド・・・夏空ひまわり
ウルシュラ・ペンネッタ・・桃山いおん
エスクド・パガン・・・・・小鳥居夕花
フォル・アズライト・・・・かわしまりの
レイズ・ディーサイド・・・風音
シュカ・・・・・・・・・・神代岬
ガルデニャ・・・・・・・・AIRI
ヨークシャ・・・・・・・・青山ゆかり

2021年2月発売作品のレビューを続けようと思ったら書き途中の下書きが消滅するという悲しい出来事があったので、先に2021年3月発売作品にいこうかなと。こちらも個人的期待作が多かった月ですが、まずはこちら。
みなとそふと久しぶりの新作「我が姫君に栄冠を」ですね。
メーカーの前作としては「真剣で私に恋しなさい!」( 以下マジ恋 ) はなんと2009年の8月だそうでほぼ12年ぶりの新作となるわけですが、マジ恋は無印の後にも「 S 」が出たり 「 A 」が1から5まで出た挙句、そのA1からA5をまとめたパッケージ版が出たりしていたので、そこまで久しぶりという感覚もありませんね。 ( Aのまとめパッケージ版は2016年12月なので4年ぶりくらいではありますが )
マジ恋もそうでしたが、今作も男女を問わない登場人物の多さは健在です。立ち絵はないけど名前のあるユニークキャラクター、名前はあるのに一瞬で出番が消滅するお約束の濃いモブ達も物語を盛り上げてくれます。
購入の決め手は、マジ恋と同じライター1名原画1名による物語の整合性とテイストの安心感、そして推しの声優さん夏和小さんがヒロインって部分ですね。
それとしばらくぶりに見るお名前として三咲里奈さんがヒロインしている点も見逃せないポイントです。
また前作みたいにSとかAとか出るんでしょ?って思わないでもないですが、マジ恋のそれはそれぞれ分量的にも不満はありませんでしたので、むしろポジティブに捉えて出るなら出るで期待したいところです。
それではいつもの感想にいきたいと思いますが、今回もネタバレはややありで行きますので気にする方はご注意ください。


シナリオ
冒頭からお約束のなんだか凄そうだけどよくわからない奥義とかエフェクト飛び出したので思わず笑っちゃいました( いい意味で ) 。安定のタカヒロ先生作品なんだなぁとほっとしながら進めていくと、どこかで聞いたことのある声の神様があれよあれよと言う間に相棒になっています。本作をプレイする上で気になっていたのが、大陸における三国の代表がそれぞれメインヒロインになっているというところで、各ヒロインの選択イコール各国のルートのボリュームがしっかりあるのか、違いを生み出せているのかという部分でした。結論から言ってしまうと、それはある程度期待に応えてくれていたと思います。ルートロックがかかっているので選べる国の順番は決まっていますが、世間知らずの主人公が嫁探しをするためにどの国を選ぶのかっていう選択にはわくわくさせられました。
ちなみに、メインヒロイン以外にもエッチぃシーンもありますし、一応お嫁さんとして選ぶことはできますが、サブルートと言えるほどのものではなく分岐後早々にエッチして即エンディングになるので、そこにボリュームを期待してしまうと肩透かし感がすごいです。その辺は売れ行きがよければマジ恋方式になると信じて待ちましょう。
さて、肝心の各国ルートについてそれぞれまとめていきます。

◇ノア様ルート = 帝国ルート
世間知らずの主人公と一緒にプレイヤー自身もこの物語世界を知っていくと共に、学園生というなじみ深いポジションからノアに近づいてく割とスタンダードなルート。
三国それなりにボリュームはあるとはいえ、あくまでそれなりなので、マジ恋と同じくらいの学園生活を期待してはいけない。他のルートでも言えることですが、物語世界の規模とは裏腹に表面をなぞるだけの部分も多いので、登場人物は多いけど素通りするメンツもかなりいます。その一番の被害者であり、このルートの序盤で多くの人が思うであろうこと、

ナミートルートがないってどういうこと?

主人公の初めての相手で娼婦でありながらほぼ専用嬢になったのに、最初以外はほとんどHせず、おまけ程度とはいえルート分岐の選択肢にもあがらないナミートが不憫すぎます。。国の重要ポジションになった時に秘書のような形で雇うとはいえあんまりだ。
SでもAでもいいですが、次はお願いしますよみなとそふとさん!
それはさておき、物語の本筋を追うと神と融合できる主人公の反則技も相まって、あれよあれよという間にノア様とは恋仲になり王宮でもノア様直近の役職につきます。主人公の力は時間制限付きでそれだけでは無双できないっていうのは、物語的にいい意味で枷になっており、その制限時間内で活躍する場面は燃える展開です。
また本ルートでは思った以上に王宮内がドロドロしてて色々抱えている人が多いのも面白い部分。パンテーラとかラストとかロディアとか、ナミートとは違う意味で圧倒的なヒロイン力と物語を内に秘めているのは今後に期待してもいいんですよね!?
なんやかんやあっても最後は戦ってなんとかなるのはいつものことですが、改めて見ても立ち絵のある登場人物が多いと画面も物語もにぎやかでいいなぁ。
尚、話の中心にいるノア様はCV 夏和小さんの演技もあって非常にニヤニヤできるヒロインであることをここに明言いたします。

◇エリンルート = 連邦ルート
帝国ルートで世界観を把握しそのボリュームにも期待しての連邦ルート。さっそく帝国ルートとは違って学生という立場にはつかずエリンの私設部隊の一員として活動していきます。連邦の性質上、色々な文化・種族が集まる地域があり、連邦中を駆け回りつつ最終的にエリンが正当な元首につくまでをサポートするのが本ルート。
基本的には部隊のメンバープラスエリンとフェイブリスでわちゃわちゃしているので、この空気が好きであれば楽しめます。また、帝国ルートからさらに一歩進んで物語の裏で暗躍している奴らが判明してくるルートでもある。ひとつところに落ち着かないので帝国ルート以上に駆け足感を覚えるかもしれません。個人的にはランケイジルートに対する期待を貯める意味合いのほうが強かったかなぁ。

◇クロネルート = ランケイジルート
前2ルートで散々語られ、謎に包まれていたランケイジに満を持して上陸するルート。どんな島なのか、天魔族はどういう生活をしているのか、島内でどんなできごとが起こるのか、そんな期待に胸を膨らませている時期が私にもありました。。。
冒頭はこれまで登場した帝国・連邦の一部メンバーと島に渡るために色々準備する展開で、まぁここはいいですよ。渡るのは大変で毒がどうとかいろいろ言われていたから準備は必要だよね、うん。
なんやかんやして準備が整ってようやく出発、ちょっと苦戦したけどなんとか上陸できました。でもようやく上陸したと思ったら、戦い大好きな天魔族がわらわら集まってきて大ピンチ。うん、まぁわかる。
主人公も力開放してなんとか退けるも時間切れ後にクロネが登場して絶対絶命。はいはい、そういう展開も予想できますよ。
機転を利かせてなんとか乗組員全員無事に城に連れていかれるも結構な無茶ぶりされていよいよ死ぬ人間も出てくるかと思ったけど、最終的に主人公がクロネの義理の弟ということが発覚して全員の身の安全は確保されたのでした。うん、、、うん?
いや~、、、展開としてありなんでしょうけど、なんか違う。帝国、連邦ルートを経てのランケイジルート、期待してたのとなんか違う。
うまく言語化できないけど、期待してたのとは違うんだよなぁ。。。最終的に途中主人公ほったらかしでグランドルート的な進み方もするんですけど、何か思ってたのと違う。。。

マジ恋も含めてライターが姉好きなのは伝わった。それだけは伝わった。

■CG
可愛い綺麗なCGだけでなく、ミンジャラと融合したシャオンのCGも大好きです。あとwagi先生の描く女性って不思議な丸みが艶めかしくていいですよね。ウェディングドレスとか事後の裸のピロートークCGとか個人的に全作品あってほしいものは完備されててそこはすごく嬉しいです。ただ物語の規模的にもうちょっとエロ以外の部分のCGが欲しかったっていう贅沢な希望はあります。あとこれも贅沢なんですが、CGで可愛い服装とかしているのに立ち絵はないから唐突感があるのはちょっぴり残念。

キャラクター
最近の作品は嬉しいことにやたらキャラクターいるからまとまらないな。本作なんて立ち絵がなくても名前とシルエットが固有でそれなりに物語に入ってくる個別の声優さん使っているキャラクターまでいるから、全部合わせたらとんでもない数になりますからね。マジ恋やったことがある人ならわかると思いますが、名前あり固有シルエットありでも一言だけで退場する面白キャラが本作でもわんさかいます。
やはり全員は紹介できないので、今回はメインヒロイン以外でお勧めしたいキャラクターを紹介していきたいと思います。

◇ミンジャラ
物語のほぼ最初から最後まで主人公の相棒としてそこにいる神。確信ついたこと言ってくるけどギャグ要員としても隙がない。普段は声がついてない主人公( シャオン ) ですが、戦闘シーンではミンジャラが主人公と融合することで熱いシーンで声優さんの演技が聞けるという手法は上手いと思いました。

◇エビータ
可愛い妹。お約束の選択肢で開始早々物語を終了させることもできる。ヒロイン力が高すぎるためか、どのルートでも早々に主人公から切り離されてしまうのが個人的には悲しい。しっかりとボリュームのあるエビータルートはよ。

◇ナミート
シナリオの項でも触れましたが、主人公の初体験の相手にしてほぼ専属嬢になる娼婦というおいしいポジションにいながら扱いが雑な ( 個人の感想です ) 不遇のキャラクター。選択肢さえあれば絶対ナミートと毎日するのになぁ。。

◇エスクド
どこからどう見てもまじめキャラなのに触手に反応するという凄まじいポテンシャルを秘めた未来のヒロイン候補。みなとそふとでの人気投票でもしっかり1位をゲットするあたりみなさんの期待は計り知れない。

◇パンテーラ
やっていることはアウトだけど、色々抱えている過去を聞くと憎めない本作No.1の大人の色気キャラ。CV. 北都南さん凄すぎない?

◇ストーリア
見た目と声が個人的に好きなだけでここに取り上げたけど物語的にはほぼスポットはあたらない。FDお願いします。

◇ラスト & ロディア
確実にルート1ついけるだけのバックボーンあるでしょお願いします。

こうして見るとほぼ帝国キャラしか取り上げてないけど、連邦とかその他のキャラも好きですよ。あの、あれ、ウルル族のポメラニア( CV. 月野きいろさん ) とか四輝将のムーディ (CV. 北大路ゆきさん )とか。

■エロス
wagi先生のCGは確かに艶めかしいんですけど、基本的に1シーン CG1枚で終わるんですよね。もちろんその1枚に差分はあるんですけど、あんまり手が込んでないというか割とたんぱくな気がします。挿入して終わりっていうか、もうちょっと色々攻めてほしいのにあっさりしているというか。。そして、根本的な趣味の部分でライターのタカヒロ先生と致命的に合わないんじゃないかと思うんですが、私は胸が好きなのに対して先生は口と尻が好きすぎませんか!? いやまぁ本作は尻ですることはないんですが、正直口のシーンを1つと数えるのも釈然としない私としては不満があります。
基本的にメインヒロイン3人は3シーン、サブというか一応ルートがるヒロインは基本1回で、ルートに入る前の共通部分でパンテーラとナミート、レイズとヨークシャに1回ずつあります。

■ボリューム
メインヒロイン以外の部分は10分15分レベルなのでカウントせずに、それぞれの国のルートが7時間前後で、20時間いかないくらいで終わるかと思います。
共通が3種類あるようなイメージで、それぞれの国でボリュームがそれなりにある印象を受けました。

■クオリティ
まず初めに、何をおいてもこれだけのキャラクター・声優さんを起用しているのは間違いなく素晴らしい部分だと思います。これだけいると普通のフルプライス作品だと掘り下げきれないキャラが多くなるのは仕方がありません。
さて、コンフィグや画面効果の部分を見ていきますと、セリフ途中の表情変化がないのはちょっと気になりました。マジ恋とほぼほぼ同じなので、イベントモードあり、掛け合いあり、チュートリアルコーナーありですね。立ち絵鑑賞・ボイス登録機能はありません。掛け合いは声優ネタやみなとそふと関連作品のネタがあるので知っているとくすりとできます。ロード画面で総ゲームプレイ時間 ( おそらく起動時間 ) がわかるのも地味に嬉しい機能です。
問題は次のこれ。本作固有部分で用語辞典なるものがあって独自の用語や多すぎるキャラクター等々の説明が書いてあるのはいいんですが、、、これタイトルのEXTRAからしかいけませんよね? いやいや、用語調べたいのってプレイ中ですよね? わざわざタイトルに戻らないと調べられないって普通に使いづらいんですけど、開発関係者は誰も気にならなかったの? ここは大分マイナスの印象でした。
あとはやはり、物語の規模とキャラクターの多さで普通のフルプライスに収まらないのはわかるんですけど、色々端折りすぎている感があるのは否めません。分作でもいいからメインヒロイン以外のルートもしっかり描いて欲しかったと思う人は多くなりそうです。
また、本記事執筆時点ではパッケージ版しかありませんが、DMMのダウンロードコードが付属しますのでディスクからインストールしなくてよいのは助かります。

評価は正直迷いましたが、続編ありならBでもよいとは思います。 評価見直しでBに変更しました。
マジ恋が好きな人なら間違いなくはまると思いますので、本作を購入し「S」や「A」の続編発売を期待して応援していきましょう。

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