アインシュタインより愛を込めて

引用元:GLOVETY

評価:D+
18禁じゃなくてもいいんじゃない?

■作品の基本情報 (敬称略)
発売:2020年10月30日
メーカー:GLOVETY
シナリオ:新島夕
原画  :きみしま青

■キャスト(敬称略)
有村 ロミ・・・・・・月野きいろ
坂下 唯々菜・・・・・桜木ひな
新田 忍・・・・・・・佐本二厘
西村 佳純・・・・・・風音

色々な理由で私の中で注目していた本作。例えばそれは、一部で話題になった「恋カケ」のタッグ、新島先生ときみしま青先生が出す新作ということ。推しの声優月野きいろ様がセンターヒロインであること。久しぶりにふーりんこと佐本二厘様がヒロインのCVとして名を連ねていること。
私がフォローしている他の推し声優さんも出演していたりして、私のTwitter タイムライン界隈 ( 超限定空間 ) では確実に盛り上がりを見せておりました。
(世間というものに疎いほうなので、業界的な盛り上がりがどの程度だったか判断できていませんが、注目度は高かったと思っております。)
そんな周りの後押しと私の嗜好がシンクロした結果、私にしてはめずらしく、1か月以上前から豪華版を予約して結構楽しみにしていたんですけどね・・・。

率直に言って、私には合いませんでした。

評価はちょっと迷ったんですが、テキストが合わないということだけでなく、演出やクオリティも疑問に思ったので、おススメまではいかないけど買って損はないしハマる人はハマるはずの「C」ではなく、あまりおすすめしませんがもう少しで「C」になりそうな「D+」としました。
このサイトに限らず、レビュー・感想というのはあくまで個々人によるものであって感じ方は人それぞれであり、誰かの意見・評価を否定するものではないということをご認識の上でご覧いただければ幸いです。
それではいつも通り感想いきたいと思いますが、全体的に色々ネタバレ込みで進みますので見たくない人はブラウザを閉じるなり戻るなりしていただけますようお願いします。



■シナリオ
正体不明の彗星が地球に飛来したことにより、一部の人に発症している「彗星病」。原因も治療方法も不明なその病は、日常生活の中で眩暈や頭痛等を引き起こし、時に重症患者にとっては命を落とすまでになる。主人公「愛内 周太」はその病がいよいよ進退窮まるまでに進行し、選択を迫られる。そこに現れる、彗星病に対して独自の観点での論文を発表している元幼馴染?の天才少女「有村 ロミ」。周太はロミの治療方法に賭け、科学特捜部という部活を立ち上げるべく奔走するのだった。

冒頭はこんな感じで人集めをし、その後部活内メンバーと交流する中で「彗星」に関わる謎がちらほら出てくるような展開なんですが、う~ん、、色々合わない部分が多いぞ。
まず最初に引っかかる人が出てきそうなのが主人公の人となり。冒頭から人の気持ちがわからないことに対する考えみたいのが流れるので、それについてはまぁわかります。プレイすればわかりますが、主人公の人格形成に強く影響するであろう出来事が過去に色々あったのですが、それにしたってってレベルで周太の言動はおかしいので、これを許容できないと詰みます。(幸い私はひっかかりは覚えはすれど、致命的に無理とまではなりませんでした)
次に各ヒロインのルートです。本作は各ルート後にグランドルートがある構成なんですが、これはヒロインに焦点を当てるというよりは物語の根幹に関する情報のばらまきが目的なんでしょうね。キャラゲー・萌えゲーのようなヒロインと問題解決しながらキャッキャウフフ、みたいなのを期待していたら肩すかし感がすごいことになりそうです。ヒロインってなんだっけ?
忍ルートは特にひどい。全てが急。プロットだけ繋ぎ合わせかのような話の展開にポカンとしてたら、わけわからないうちに終わります。
忍はCV.ふーりん。ただその1点のみで満足するしかありません。
クライマックスもな~んかだらだらしてます。ラスボスを倒しと思ったら実は真のボスがいた!!とまでは言わないですが、最後に3つくらい展開あるんですが、話の緩急がないからテンションが常に一定で、黒幕出てきてもふ~ん、からの唐突に終了。
最後の部分は、それ言いたいだけだよね!?

尚、本作最大の笑いどころは、クニニク〇チ(2回目)です。異論は認める。

■CG
CGは綺麗です。後からEXTRAでギャラリー見返すと一枚一枚は間違いなく綺麗なんです。
・・・ですが、テキストが悪いのか発注内容が悪いのかわかりませんが、プレイ中に見るとなんでいきなりそんな恰好しているの?とか、ここは外なの?建物内じゃないっけ?とか、こいつのCGいる?って印象の方がはるかに強く残ってしまっているのは悲しいところ。おすすめは、唯々菜と行ったラーメン屋の1枚絵の「水」と、同じく唯々菜の家で二人きりになった時の白タイツ&絶対領域です。

■キャラクター
フルボイスなんですが、モブはもうちょっとどうにかならなかったんですか?
その1、CV.唯〇さんのモブがそこら中に出てきますけど、ちょっと出し過ぎじゃないですか?
ついでに言うと、女子生徒Bからジャージの教師からロミのお母さんからほとんど同じに聞こえるんですけど、ディレクションしました?それとももしかして、あえて全部同じに聞こえるようにしたんですか?
その2、忍さんのお父さんの演技はあれでいいんですか?20年店を守った頑固親父っぽさの欠片もない軽いキャラとしか思えないんですが。。
その3、名前のないモブのマスコミが登場した後に、名前のあるモブの謎の組織の人間登場したけど、声同じってなんなんコレ?同じ声のモブ多すぎて、マスコミとして出てきたけど正体は謎の組織のエージェントなのか、別人だけど声が同じなのかもさっぱりわからない。

サブキャラの ∑ (シグマ) はCV.北大路ゆきさんで、ひたすら可愛いよ、∑ 。でも、遠い星からきた情報体のAI なのになんで女の子の恰好してるの?カレーうどん食べてるし。

各ヒロインはみんな可愛いですし、声優さんの演技も素晴らしいです。ロミの号泣シーンは久しぶりに泣く演技上手いなと思いましたし悲しみが伝わってきます。ただ、物語の本筋が絡むとそっちのわけわからなさが気になって集中できないので、関わらない部分でのヒロインに注目するのがいいのではないでしょうか? 唯々菜とかすごく可愛いのに、救世主とか猫とか言っている人と同一人物だと思うと頭痛がしてきます。(境遇は理解できますが、だからと言ってあれはないでしょ)

■エロス
とにかく薄い。周太の早漏っぷりには脱帽です。令和のハ〇オロさん。
評価に書いた18禁じゃなくてもいいんじゃないかとは、こんなエッチシーンだったらないほうがいいだろうという意味。特にロミのシーンは無理矢理挿入感がすごい、だけじゃなくてとにかく雑。研究所内にいたと思ったら海辺をバックにキスしているし、ロミが外でするの?とか言っていると思ったら研究所内の背景で脱がしているし、もうなんなの?
忍のシーンにも、これ回想で1シーンにする必要ないだろとか、CGなんだこれ?とか言いたいこと色々あるけど、もういいや… orz
シーン数だけでいうなら、ロミ1、唯々菜2、忍3、佳純3ですが、本当になくていいです。
こんなありさまだけど、全ヒロインがパ〇ズリ完備している謎のこだわり自体は決して嫌いじゃないのに、他にこだわるところあるだろと思って余計イライラさせられます 笑

■ボリューム
共通2時間、各ヒロイン1時間30分~2時間、グランドルート2時間くらいが目安です。
不思議なくらいサクサク進みます。

■クオリティ
バックログからのシーンジャンプはセリフ毎ではなく、一定の区切り毎です。セリフ中の表情変化なし。ボイス登録機能・立ち絵鑑賞モードはありません。初めて見たのがtwitter投稿機能です。通常画面の下にある各メニューの中に「twitter」という項目があり、おそらくその時点の画面キャプチャをtwitterで投稿できます。twitterにアレコレあげたい人には嬉しい機能ではないでしょうか?また、パッケージ版で購入しましたが、DMMのダウンロードコードは付属していませんでした。

う~ん、、個人的には欲しい機能がなかったりして不満と言えば不満ですが、それ以上にプレイしてて残念に思ったのは、全体的に作りが雑で熱意を感じないという部分でしょうか?
例えばモーメント同士の戦闘シーンっぽいけど演出は特になくてテキストだけで進むのであっさりし過ぎて緊迫感がないとか、周太がなんか力使って「おおおおおお」とか言ってるけど説明がなくて何しているのか全くわからないとか、テキストとCGがあってないとか、モブがやたら同じ声とか、エッチシーンは必要ないくらい薄くていい加減だとか、同じ場面にいるはずの人が空気すぎるとか、説得力が全くないとか、言い出したらキリがないってくらい不満に思うところが目立ちすぎます。
もちろんいい部分はありますし、新島節はこれなんだと言われたらそうなんでしょうけど、同じスタッフだったら次は絶対買わないな、と思うくらいにはがっかりしてしまった作品でした。

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